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2017年1月3日火曜日

映画『ブルーに生まれついて』を観ました。

※作品の内容に関する記述が含まれています。

たぶん、イーサン・ホークの映画を観たのは、今回が初めてだと思う。
この映画を観たいと思ったのは、チェット・ベイカーの甘いヴォーカルが好きな頃があったのを思い出したから。
何でも興味を持つと、入門編をすっ飛ばしていきなり核心に触れたい質なので、
JAZZは、マイルスから入った。
これが、JAZZ好きになるはずの私をJAZZから遠ざけることのなるのですが。(笑)
しばらくたって、再び聞きたくなった時に手を出したのが、チェット・ベーカーだった。
歌もトランペットもやるジャズプレイヤーは皆そうなのか、
歌とトランペットの音色がとても似ている。
チェットは、どちらも甘く、少しかすれた感じが寂しげだ。
若い頃の甘いマスクも手伝って、私好みだ。と思った。

映画は、一言でいうと「しびれた」。
そっくりサンでも歌マネでもないが、寂しげな甘い音がまさにチェットだった。
俳優であるから、感情ののっけ方がハンパないので、
本家よりシビレた。
(名古屋での上映は終わっています。)

百聞は一見にしかず。YouTubeに特別映像があったので、
こちらで紹介します。ご本人達は嫌がりそうですが、「My Funny Valentine」
は、イーサンとチェット聴き比べ。

イーサン・ホークのMy Funny Valentine


チェット・ベイカーのMy Funny Valentine



イーサン・ホークのをさらに2曲。




チェット・ベイカーはヘロインに耽溺し、ドラッグ絡みのトラブルを頻繁に起こした。
ドラッグが原因の喧嘩で前歯を折られ、演奏活動の休業を余儀なくされた。
映画の中で彼は、再びトランペットを演奏するため、まさに血を吐く様な思いで、トランペットを握り、薬を絶つ努力をした。
マイルスと人気を競ったほどのプレイヤーだった男が、ガソリンスタンドでも働いた。
すべては、再びステージに立ち 観客の前で自分の音楽を聴かせるため。
地獄を散々味わった後、彼ようやく表舞台に戻ってくる。
復活の華々しいステージ。
観客の中にはマイルスやディジー・ガレスピーら錚々たる顔ぶれがあった。
絶対に成功させなければならなかった。そのために苦しい日々を耐え抜いてきた。
極度の緊張が彼を襲った。
なかなか登場しないチェットを心配して、プロデューサーが楽屋を覗くと
チェットの鏡の前にはヘロインがあった。
「これを使うと、音の幅が広がる。音のひとつひとつに入り込めるんだ。」

音のひとつひとつに入り込むって、どんな感覚なんだろう!
想像もできないが、とてつもなく研ぎ澄まされた感覚なんだろうとは思う。
音楽をやる人が、音楽でしか生きられない人間が、自身が音楽となる瞬間を味わってしまったら、その感覚を手放すことなんてできるのだろうか。
とてもできるとは思えない。(そこがドラッグの恐ろしいところなんだろうな。)

1年前くらいだったか、エイミー・ワインハウスのドキュメンタリー映画も見たんですが、
天才って、人的には かなり偏ってて、アンバランス。(そうでない天才もいるでしょうが。)
アンバランスな人間に 巨大な岩のような才能が天から降ってくるもんだから、才能を支えきれなかったりするんだろうなー。って思う。
こういう映画を観ると「天才って不幸だ。」と私は思うのです。妬みも含めて。


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